2010年05月07日

マネジメントモデルとKPI

マネジメントモデルを展開・浸透する上で、明確な評価基準を作成し、実践出来る人間が他のマネージャーが定められたマネジメントを実践出来ているかどうかを評価、指導することが結局最も近道であるというのが我々の考えです。
この取組みと合わせて、もう一つ重要なことがあります。あるべきマネジメントモデルの実践状況とそれが本当に成果につながるものとなっているか?これ自体をしっかりと検証するということです。検証にあたっては、売上や利益など結果の指標だけではなく、実際にマネジメントが変わったのか?それによって営業担当者の行動は変わったのか、といったKPI(key performance indicator)を定め正しく仮説を検証していかなければなりません。

正しくとあえてつけたのは、実際にKPIを定め、営業現場の「見える化」を実施している企業で不適切な運用をしているケースが多いからです。極端な例では下記のようなイメージです。

「わが社が目標を達成するために、各拠点毎に目標からブレイクダウンした重要顧客に対する訪問件数や案件数をKPIとして毎月チェックする。規定のKPIに達していないマネージャーは降格も含めて処分を検討する!」

お気づきでしょうか?仮説を検証するための指標に過ぎないKPIがいつの間にか目標、あるいはノルマと言ってもいいかも知れませんが、すり変わってしまっています。KPIを現場の尻をたたく材料に利用すること自体は否定しませんが、仮説の検証が伴わなければ全く意味のない行為になってしまいます。あるいは現場ではあるべきマネジメントの本質的な考え方は理解せずにただ与えられたことだけをやろうとするか、嘘の報告をしてKPIだけ取り繕ろうだけでしょう。

KPIを新たなノルマとして現場に課すのではなく、実際に現場のマネジメントは変わったのか?変わっていながら重要顧客への訪問件数やそこから発生する案件などの結果につながっていないとすれば何が問題なのか?これは指標からは判断出来ません。実際に現場でマネジメントのやり方を見て、問題点を明らかにする必要があります。その上で指導や新たな対策を施す。ここの重要性を決して見落とさないで頂きたいと思います。

ちなみにKPI自体はわかりやすいグラフなどで表されるケースが多いですが、グラフの持つインパクトは実際に大きいものがあります。ITベンダーがツールの有効性をアピールする際にもダッシュボードなどグラフによって「見える化」された状態をプレゼンしますが、見える化されればマネジメント力が上がるかのような錯覚を与えているという意味では罪深いことです。マネジメント力を高める取り組みというのはもっと泥臭く、手間がかかり、忍耐を要するものであることは理解しておくべきだと思います。
タグ:KPI
posted by 徳田龍二 at 22:45| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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